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「世の終わりには、どんな前兆があるのでしょう」
 






■聖書箇所

「テサロニケ人への手紙 第一 5章 1節〜11節」
5: 1 兄弟たち。それらがいつなのか、またどういう時かについては、あなたがたは私たちに書いてもらう必要がありません。
5: 2 主の日が夜中の盗人のように来るということは、あなたがた自身がよく承知しているからです。
5: 3 人々が「平和だ。安全だ。」と言っているそのようなときに、突如として滅びが彼らに襲いかかります。ちょうど妊婦に産みの苦しみが臨むようなもので、それをのがれることは決してできません。
5: 4 しかし、兄弟たち。あなたがたは暗やみの中にはいないのですから、その日が、盗人のようにあなたがたを襲うことはありません。
5: 5 あなたがたはみな、光の子ども、昼の子どもだからです。私たちは、夜や暗やみの者ではありません。
5: 6 ですから、ほかの人々のように眠っていないで、目をさまして、慎み深くしていましょう。
5: 7 眠る者は夜眠り、酔う者は夜酔うからです。
5: 8 しかし、私たちは昼の者なので、信仰と愛を胸当てとして着け、救いの望みをかぶととしてかぶって、慎み深くしていましょう。
5: 9 神は、私たちが御怒りに会うようにお定めになったのではなく、主イエス・キリストにあって救いを得るようにお定めになったからです。
5:10 主が私たちのために死んでくださったのは、私たちが、目ざめていても、眠っていても、主とともに生きるためです。
5:11 ですから、あなたがたは、今しているとおり、互いに励まし合い、互いに徳を高め合いなさい。




私たちは、世の中が騒がしくなったり、道徳的に堕落した様相が目についたら、末世的現象だと簡単に表現します。果たして「末世」はあるのでしょうか? 世の終わりにはどのような確実な前兆があるのでしょうか?

イエス様は末世の一般的前兆に対して次のように仰せられました。『イエスがオリーブ山ですわっておられると、弟子たちが、ひそかにみもとに来て言った。「お話しください。いつ、そのようなことが起こるのでしょう。あなたの来られる時や世の終わりには、どんな前兆があるのでしょう。」そこで、イエスは彼らに答えて言われた。「人に惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名のる者が大ぜい現われ、『私こそキリストだ。』と言って、多くの人を惑わすでしょう。また、戦争のことや、戦争のうわさを聞くでしょうが、気をつけて、あわてないようにしなさい。これらは必ず起こることです。しかし、終わりが来たのではありません。民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、方々にききんと地震が起こります。しかし、そのようなことはみな、産みの苦しみの初めなのです。そのとき、人々は、あなたがたを苦しいめに会わせ、殺します。また、わたしの名のために、あなたがたはすべての国の人々に憎まれます。また、そのときは、人々が大ぜいつまずき、互いに裏切り、憎み合います。また、にせ預言者が多く起こって、多くの人々を惑わします。不法がはびこるので、多くの人たちの愛は冷たくなります。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます。この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます。』(マタイの福音書 24章 3節〜14節)

主は、このような事が起こる時、世の終わる日が近いと仰せられました。一方、聖書にはもっと確実で具体的な、歴史的前兆が記録されています。




第一、ネブカデネザル王の夢とダニエルの解き明かし

「ダニエル書 2章31節〜35節」は、今から約2700余年前に、バビロンのネブカデネザル王が夢を見た記録が記されています。その夢は、まさにヨ−ロッパ、中東地域の歴史を象徴的に見せてくれたものです。この夢をダニエルが解き明かしました。その内容は次の通りです。

『王さま。あなたは一つの大きな像をご覧になりました。見よ。その像は巨大で、その輝きは常ならず、それがあなたの前に立っていました。その姿は恐ろしいものでした。その像は、頭は純金、胸と両腕とは銀、腹とももとは青銅、すねは鉄、足は一部が鉄、一部が粘土でした。あなたが見ておられるうちに、一つの石が人手によらずに切り出され、その像の鉄と粘土の足を打ち、これを打ち砕きました。そのとき、鉄も粘土も青銅も銀も金もみな共に砕けて、夏の麦打ち場のもみがらのようになり、風がそれを吹き払って、あとかたもなくなりました。そして、その像を打った石は大きな山となって全土に満ちました。』(ダニエル書 2章31節〜35節)

これを解釈すると、次のようです。純金の頭は、まさしくBC606年〜539年の間に起こったバビロンの事を言うのです。バビロンのネブカデネザル王は、全中東地域をすべて征服して統治している偉大な王でありました。このバビロンのネブカデネザル王が統治していた国が、メデイヤの将軍ダリヨスの攻撃を受けて滅びました。それで、ダリヨス王はメディヤとペルシャ王国を建てましたが、それがダニエルの幻の中に見えた胸と両腕の銀でありました。BC539年から331年まで続いたメディヤとペルシヤ王国がまさに胸と両腕、すなわち銀で表現した所を説明するものです。その次に、腹とももはあたかも青銅のような国ですが、これはBC331年〜321年までにあったギリシヤを象徴します。マケドニヤのアレキサンドル大王が、その当時の全中東地域をみな統一しました。しかし、彼が32才で死ぬや巨大な帝国は四方に分裂してしまいました。

その次に、すねは鉄であると言いましたが、これはBC323年〜AD476年のあいだにあったロ−マ帝国を言うのです。ロ−マ帝国は強力な国として立ち上がって、全ヨ−ロッパと中東地域一帯を征服し、歴史上最大の国となりました。最後に、そのロ−マの二つの鉄の足から出た10本の足指の時代に、この世の終末が来るであろうと言ったのです。

「ダニエル書 2章41節〜43節」は、『あなたがご覧になった足と足の指は、その一部が陶器師の粘土、一部が鉄でしたが、それは分裂した国のことです。その国には鉄の強さがあるでしょうが、あなたがご覧になったように、その鉄はどろどろの粘土と混じり合っているのです。その足の指が一部は鉄、一部は粘土であったように、その国は一部は強く、一部はもろいでしょう。鉄とどろどろの粘土が混じり合っているのをあなたがご覧になったように、それらは人間の種によって、互いに混じり合うでしょう。しかし鉄が粘土と混じり合わないように、それらが互いに団結することはありません。』と記録しています。

これは、古代ロ−マの版図から最後に現われる統一国家を言うのです。その国たちが互いに合併しようとするけれども、それらの国の一部は強い国、軍事的に経済的に強い国がある一方、もろくて壊れそうな、軍事的・経済的に弱い国があります。また、数多い民族が互いに一つに混じり合おうとしますが、そう簡単に団結することができません。その時、空中から人手によらずに切り出された石が下ってきて、その偶像を打ち砕く、と言いました。

「ダニエル書 2書44節〜45節」は、『この王たちの時代に、天の神は一つの国を起こされます。その国は永遠に滅ぼされることがなく、その国は他の民に渡されず、かえってこれらの国々をことごとく打ち砕いて、絶滅してしまいます。しかし、この国は永遠に立ち続けます。あなたがご覧になったとおり、一つの石が人手によらずに山から切り出され、その石が鉄と青銅と粘土と銀と金を打ち砕いたのは、大いなる神が、これから後に起こることを王に知らされたのです。その夢は正夢で、その解き明かしも確かです。」』と記録しています。

それで、世の終わりの時に、歴史の終末が近づいてきて、バビロニヤも、メディヤも、ペルシヤも、ギリシヤも、ロ−マも、その次に、ロ−マから現れたヨ−ロッパ列国も、すべて撤廃されて、人の手によらずに山から切り出された石、すなわち、私たちの主イエス・キリストを神様がこの世に遣わされて、王の王、主の主として、キリストがこの世を統治するようになる時が来る、と言う事を言っているのです。この預言の御言葉が成就されるためには、古代ロ−マの版図から10本の足指時代の、その10本の足指が互いに混じり合おうとする事件が起こらなければならないのです。

古代ロ−マの版図の、10本の足指の統合がなされなかったら、この預言が成就されることはありません。しかし、聖書は明らかに、この世の終わりにヨ−ロッパの、鉄と粘土のように互いに混じり合えない国と民族が、一つになろうとする巨大な動きが起こるであろう、と預言しています。




第二、現在に起こった古代ロ−マの統一過程

1945年、第2次世界大戦終戦後、ヨ−ロッパは旧ソ連の脅威と、アメリカ及び日本の経済的攻撃の挟み撃ちに会うようになりました。それで生き残るが為に、ヨ−ロッパ統一の必要を真剣に考えるようになりました。その結果として、1948年 4月にOEEC、即ち「ヨ−ロッパ経済協力機構」を創設しました。まず、経済的にヨ−ロッパが互いに協力して統一して見ようと言う、そのような運動でありました。そして1951年にはBCSC、即ち「ヨ−ロッパ石炭・鉄鋼共同体」を構成しました。まず石炭と鉄鋼を共同生産し、管理する管理庁を開設するようになったのです。1957年ロ−マ条約締結によって、「ヨ−ロッパ経済共同体」(EEC)と、「ヨ−ロッパ原子力共同体」(EURATOM)が創設されて、関税障壁が撤廃されました。1958年に、この三つの機構を統合したEC、即ち「ヨ−ロッパ共同体」が役割を始めました。そして、1992年には、EU即ち「ヨ−ロッパ連合」が創設されました。

初めに6ケ国で出発した同連合には現在、15ケ国が加入しております。そして今、ヨ−ロッパ通貨統一運動が起こっています。今年5月21日のヨ−ロッパ 11ケ国会議で、1999年1月1日から通貨統合を始め、2001年までの3年間適応訓練をして、2002年1月1日からEURO紙幣・硬貨(ヨ−ロッパ紙幣・硬貨)流通を開始し、7月1日からは各国の貨幣を使えなくして、EURO貨幣(ヨ−ロッパ貨幣)で完全にヨ−ロッパの経済圏を一つにすると言う事です。

産業と通貨が統一されたら、国境がなくなり、関税が撤廃され、貨幣が統一されたら自然と政治的統合が相当に重要な問題となるでしょう。1979年7月に出発したヨ−ロッパ議会は、フランスのストラスブルに議会を置いて、ヨ−ロッパ各国から選び出された議員たちが議政活動をしています。このような歴史的展開は、神様がネブカデネザル王に見せられた夢と、それを解き明かしたダニエルの解釈と一致して行きつつあります。




第三、将来成されるであろう事とダニエルの幻

「ダニエル書 7章 1節〜8節」です。『バビロンの王ベルシャツァルの元年に、ダニエルは寝床で、一つの夢、頭に浮かんだ幻を見て、その夢を書きしるし、そのあらましを語った。ダニエルは言った。「私が夜、幻を見ていると、突然、天の四方の風が大海をかき立て、四頭の大きな獣が海から上がって来た。その四頭はそれぞれ異なっていた。第一のものは獅子のようで、鷲の翼をつけていた。見ていると、その翼は抜き取られ、地から起こされ、人間のように二本の足で立たされて、人間の心が与えられた。また突然、熊に似たほかの第二の獣が現われた。その獣は横ざまに寝ていて、その口のきばの間には三本の肋骨があった。するとそれに、『起き上がって、多くの肉を食らえ。』との声がかかった。この後、見ていると、また突然、ひょうのようなほかの獣が現われた。その背には四つの鳥の翼があり、その獣には四つの頭があった。そしてそれに主権が与えられた。その後また、私が夜の幻を見ていると、突然、第四の獣が現われた。それは恐ろしく、ものすごく、非常に強くて、大きな鉄のきばを持っており、食らって、かみ砕いて、その残りを足で踏みつけた。これは前に現われたすべての獣と異なり、十本の角を持っていた。私がその角を注意して見ていると、その間から、もう一本の小さな角が出て来たが、その角のために、初めの角のうち三本が引き抜かれた。よく見ると、この角には、人間の目のような目があり、大きなことを語る口があった。』

これがまさしく、将来成されるであろう事に関して、ダニエルが神様から与えられた黙示であるのです。大きな海から四頭の獣が上がってきたと言うことは、ヨ−ロッパの地中海から起こり得る、巨大な歴史的活動を預言したものです。第一の獅子のような国と言うのは、バビロンを言うのです。ネブカデネザル王を言うのです。第二の熊は、メディヤとペルシヤの連合国がバビロンを征服して、ヨ−ロッパを支配することを言うのです。第三の豹は、ギリシヤのアレキサンドル大王です。そして、第四の恐ろしい獣は、即ちロ−マを言っているのです。

四番目の獣は恐ろしく、物凄く、非常に強くて、大きな鉄の牙を持っており、食らい、噛み砕き、その残りを足で踏みつけ、そしてこの獣は前に現れた獣と異なり、十本の角を持っていて、その角を注意して見ていると、その間からもう一本の小さな角が出て来たが、その角のために初めの角のうち三本が引き抜かれ、この小さな角には人間の目のような目があり、また、大きなことを語る口があったと言いました。

「ダニエル書 9章27節」は、『彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現われる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。』と記録しています。敵キリストが、最後のイスラエルと7年の契約を結びましたが、3年半が過ぎるや振り返って、イスラエルの聖殿に自分の像を建てておいて、自分が神であると言い、伏し拝まない凡てのイスラエルの民には、悽慘な迫害が始まると言う、とのことです。それで、敵キリストがイスラエルと7年契約を結ぶ時が、まさしく歴史の終末に向かって駆けて行くと見ることができます。

それでは、教会はどうなるでしょうか? 聖書には、患難が起こる前に主が私たちを避難させる、と言われました。既に、イエス様が十字架の上で身を裂き、血を流して、患難に会われましたから、イエス・キリストの教会が第2次の艱難に会うことはありません。ですから、7年患難が起こる前に、主は、号令と、御使いのかしらの声と、神様のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られ、それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、次に、生き残っている私たちが、たちまち彼らと一緒に雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うようになるのです。地上で敵キリストがイスラエルと7年契約を結んだ後、7年患難が押し寄せて来ている間に、聖徒たちは空中で7年の婚姻の宴会を催すようになるのです。キリストとの婚姻の宴会で私たちは、この世で行ったすべての行動に対する賞与のさばきを受けるようになるでしょう。

7年後に、キリストは数多い聖徒たちと共にこの世に降臨なさるようになります。敵キリストと、その追従者たちを皆捕らえて、火と硫黄の燃える池に投げ込んで、この世に7年の間、平和な国を宣布し、建てるのです。

ちょうどその場面が、「ダニエル書 7章 9節〜14節」に記録されています。『私が見ていると、幾つかの御座が備えられ、年を経た方が座に着かれた。その衣は雪のように白く、頭の毛は混じりけのない羊の毛のようであった。御座は火の炎、その車輪は燃える火で、火の流れがこの方の前から流れ出ていた。幾千のものがこの方に仕え、幾万のものがその前に立っていた。さばく方が座に着き、幾つかの文書が開かれた。私は、あの角が語る大きなことばの声がするので、見ていると、そのとき、その獣は殺され、からだはそこなわれて、燃える火に投げ込まれるのを見た。残りの獣は、主権を奪われたが、いのちはその時と季節まで延ばされた。私がまた、夜の幻を見ていると、見よ、人の子のような方が天の雲に乗って来られ、年を経た方のもとに進み、その前に導かれた。この方に、主権と光栄と国が与えられ、諸民、諸国、諸国語の者たちがことごとく、彼に仕えることになった。その主権は永遠の主権で、過ぎ去ることがなく、その国は滅びることがない。』

イエス様が7年患難以後に、神様の前に出られて主権を受け継がれ、千年の間御支配なさり、新天新地・永遠無窮の世界を主が成就なさって、聖徒たちと共にとこしえに治められることを言っているのです。私たちが暮らす世界と歴史は、既に神様が定めておかれ、予定しておかれた通りに成就されます。今から約2700年前に預言者ダニエルを通して、歴史の終末的青写真を仰せられたのです。

しかし、イエス様は、「マタイの福音書 24章36節」に、『ただし、その日、その時がいつであるかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。ただ父だけが知っておられます。』と言われました。従って、私たちはその時がいつであるかは言う事ができません。「マタイの福音書 24章42節」は、『だから、目をさましていなさい。あなたがたは、自分の主がいつ来られるか、知らないからです。』と記しています。いつ、その時が私たちに近づいて来るか知りません。ですから、私たちは目を覚まして立ち上がり、罪を悔い改めて、一心にイエス・キリストを信じ、私たちの生活を正直で、誠実で、勤勉で、忠実に暮らしながら、主が臨まれる日を切に待たなければなりません。

私たちが、この世で永遠に暮らしはしません。私たちはこの世を、旅人か寄留者のように通り過ぎるだけです。私たちの時が至れば、キリストを信じて救われた人には、主が備えられた永遠なる天国に入ることができます。涙も心配も嘆きも、離別するとか患う事がない、永遠のいのちを得るようになるのです。醜悪なからだが栄光のからだに、弱いからだが強いからだに、肉のからだが霊的からだを着て、私たちは永遠に、キリストと共に宇宙を支配しながら生きるようになるのです。

しかし、恐れる者たち、信じない者たち、殺人者、不品行の者、占い師、すべての偽り者たち、偶像崇拝した者たちは、火と硫黄の燃える池に投げ込まれる、これが第二の死であると言われました。肉体が死ぬことが第一の死であり、たましいが神様からも捨てられて、永遠の火に焼かれることが第二の死なのです。

私たちは目を覚まして祈り、キリストを信じ、神様の事業に熱心をつくして、主が降臨なさるその時、天に引き上げられ、空中で、花婿であられるイエス様と共に婚姻の宴会場に入って、大いなる栄冠を頂くようになるのです。




お祈り

聖く、全知全能であられ、愛であられる、我が父なる神様! 私たちが暮らしているこの時代は,本当に悪い時代です。天のお父さま! 私たちが神様の御言葉である聖書を通して、私たちに教え、悟らせてくださった御言葉に従って、目を覚まして祈り、悔い改め、敬虔に主の再臨の日を待つように助けて下さい。イエス様の御名によつてお祈り申し上げます。ア−メン。