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真心が感動を与える

 　


古都 京都でハンドルを握る中村と言う男がいる。運転技術もさることながら、彼の運転には真心があると定評である。

走行中、注いだワインがこぼれないと、かつてテレビでも紹介され、外国からの要人や名のある人たちの運転は中村にと指名がかかる。

彼が指名される理由は運転技術が優秀なだけではない。 お客様に対する心遣いが少し違う。

冬ならひざ掛けを用意し、観光のお客様のために、傘の用意は勿論、「てるてる坊主」をぶら下げる。夏はおしぼりを出したり、クーラーボックスでミネラルウォーターを冷やして用意する。

些細な事にも手を抜かない一生懸命の接客が、相手の心に感動を与える。何もそこまでする必要があるのかと言われるが、お客様への配慮を忘れない彼の仕事が評価されるのである。

四国競馬で万年ビリの競走馬「ハルウララ」も、武豊騎手の騎乗で人気になった。

負けても負けても、手を抜かず一生懸命走り続ける「ハルウララ」にみんながエールを贈る。勝ち負けではない何かが人の心を開かせ、心を振動させるのである。

私たちも学ぶべき秘訣がここに隠されている。





　



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