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「とげの巣」
 






■聖書箇所

「申命記 32章11節〜12節」
32:11 わしが巣のひなを呼びさまし、そのひなの上を舞いかけり、翼を広げてこれを取り、羽に載せて行くように。
32:12 ただ主だけでこれを導き、主とともに外国の神は、いなかった。




今日、私は皆さんとご一緒に、『とげの巣』という題目で恵みの御言葉を分かち合いたいと思います。

神様は、自然万物を通して人間を教訓なさる時が多いです。その中でも、人間を「鷲(わし)」に喩えられた例が聖書には何箇所もあります。今日、鷲の雛(ひな)の養育と成長過程を通して、神様が私たちに仰せられる御言葉にご一緒に耳を傾けてみようと思います。




第一、鷲が雛を育てる過程

皆さん、鷲は卵を産む前に、巣を作り始めます。鷲は巣を、高い山の岩のかげとか、生茂った大きな木の上に作ります。鷲は、普通の材料で巣を作るのではありません。「とげ」がある木の枝などを集めて来て巣を作ります。そうした後に、鷲は翔け回りながら兎や鹿を獲って、内臓を抜き捨てて、その皮で巣のとげの上を幾重にも覆い、とげが皮の外に出てこないようにします。

親鷲夫婦が皮の上を踏み回ってみて、とげに刺されることがなかったら、その次には、雉(きじ)やその他の鳥を獲って来ては、その羽をみな抜き取って、巣の内側に敷きます。こうしたら、巣の中はふかふかして、一流のホテルのベッドのように立派になります。そこに、卵を産んで、それを孵化して雛を育てます。

親鷲夫婦は、交替しながら卵をあたため、そして雛が孵化すると、熱心に餌を獲ってきて食べさせます。日が経つにつれて子鷲たちは徐々に毛が生え、目つきが鋭くなっていき、嘴(くちばし)と爪が獰猛な形態を見せ始めます。こうして、子鷲が成長しながら、飛べるようになったと判断すると、親鷲は、子鷲の翼を広げて見たり、子鷲のすぐ上を翼を広げて羽ばたきして見せます。

子鷲たちは、そうする親鷲を見上げて、"親の翼は素晴らしい!凄い!"と感嘆します。そうした子鷲たちの上を、益々広く高く飛翔しながら、親鷲は如何に力がある立派な翼を持っているかを誇示します。

そうしたある日、突然、親鷲は巣の中に入って来て、子鷲の前に翼を広げて見せながら、翼の上に飛び乗りなさい、と誘います。しかし、ふかふかした安穏な巣の中で育った子鷲たちが、危険を冒す真似をするはずがありません。みんな身を小さくそばめて竦み、親に近づこうとしません。

何回も、親鷲が巣の中にすわって翼を広げ、その上に乗るように誘っても、子鷲たちが乗らなかったら、その時から「干乾し作戦」を始めます。親鷲夫婦は獣を獲って来て、子鷲たちの目の前で、血が滴る美味しい肉を分けて食べます。子鷲たちが腹がひもじくなって、少し食べさせてくれとせがんでも、一切反応を見せません。

今まで、そんなにも愛し、肉をちぎって噛み砕いて嘴から嘴に口移しで食べさせたくれた親鷲たちが、もう子鷲たちに全く無関心です。そうなると、子鷲たちは腹がへって死にそうになります。そのような日が、何日も続きます。その間、子鷲たちは全然何も口に入れることができません。

そして、今度は親鷲たちが鋭い嘴と爪とをもって、巣の中の「羽布団」と「獣の皮の敷布」を取り去ります。巣の地にあたる「木の枝のとげ」が露わになります。子鷲たちは、とげに刺されて痛くてたまりません。居ても立ってもいられれなくなります。そのような時、親鷲がまた、翼を子鷲たちの前に広げて見せながら、その上に乗るように誘います。

子鷲たちは、腹がひもじくてたまらないだけでなく、巣の中のとげに刺されて痛くて死にそうです。目の前に親鷲がまた翼を広げて見せながら、その上に乗りなさい、と誘っています。ついに、もっとも勇敢な子鷲1匹が飛び乗って、親鷲の翼にしがみつきました。その次には、止むを得ず2番目、3番目の子鷲も、ひとり残っているわけにもいきませんので、親鷲の背中に飛び乗ります。

そうしたら、親鷲は背中に子鷲たちを乗せて巣から飛び立ち、青空をゆっくりと飛翔します。子鷲たちは恐れと緊張で身動きができず、親鷲の背中に力のかぎりしっかりとしがみついて、それでも下の方を見下ろします。きれいな川が流れており、山の峰が見え、山道が曲りくねって続き、水田があり…、素晴らしい光景です。

それらを見物させた後、親鷲は高いところにある岩の上に子鷲たちを下ろします。そこには既に、もう一匹の親鷲が「ご馳走の食卓」を準備して待っています。子鷲たちは飢えていましたので、無我夢中で食べます。それからまた、親鷲は子鷲たちを背中に乗せて、地上を見物させ、その後にはまた、お腹いっぱいに美味しい物を食べさせます。

そうしてからある日、親鷲の一匹が子鷲たちを翼の上に乗せて、空高く舞い上がります。そして、もう一匹の親鷲はそのずーっと下の方を円を描きながら飛んでいます。子鷲たちを背中に乗せて、はるかに高く舞い上がった親鷲が突然、翼をさっと畳んでしまいます。すると、子鷲たちが早い速度で落下します。落下しながら子鷲たちは、死に物狂いで翼を広げて羽ばたきをします。

しかし、いくらも飛べずに子鷲は石ころのように落ちて行きます。そうなると、下の方を円を描きながら飛んでいたもう一匹の親鷲が、ここ、あそこと舞い近づいて行っては、子鷲たちを拾うように背中に受け止めます。子鷲たちは、また落ちることがないようにと親鷲の背中に益々もっと力強くしがみつきます。

すると今度は、この子鷲たちを背中に受け止めた親鷲が空高く舞い上がります。そして、また落とします。子鷲たちがまた死に物狂いで羽ばたきしながら落下します。それを、もう一匹の親鷲が下で受け止めます。このように繰り返しながら、午前中、飛翔練習をさせた後には、岩の上に座らせて美味しいご馳走を食べさせます。そうしてしばらく休ませてから、午後にまた飛翔練習をさせます。

このようにして、最後まで飛ぶ子鷲は生かし、最後まで飛べない子鷲はそのまま落ちて死んでも、顧みません。鷲は、このように子鷲を徹底的に訓練させるのです。




第二、神様がイスラエル民族を創建なさる時

神様は、親鷲が子鷲を訓練させるように聖徒たちを訓練させます。神様が、イスラエルの民たちをエジプトのゴシェンの地に移されました。ヨセフが、当時エジプトの総理大臣であり、エジプトの王様がヨセフをこの上なく重用していたので、ヨセフの家族70余人をエジプトでも最高の良い地、「ふかふかとした巣」であるゴシェンの地に植え付けました。 

彼らは、そこで格別な待遇を受けながら、一つの国として勢いよく成長発展していきました。ところが、年が流れてエジプトの国に革命が起こり、ヨセフを重用していた王が追い出され、ヨセフを知らない他の王パロが政権を掌握しました。彼らは、イスラエルの民たちが自分の国に入って来て大きな民族を形成しており、近い将来には自分たちの国エジプトまで占領しかねない、と判断したので、イスラエルの民たちに苦役を課し、迫害し始めるようになりました。

急に、「ふかふかした巣」が荒らされ始めたのです。ちょうど親鷲が、子鷲たちが成長して巣を離れる時になったら、巣の中の「皮の覆い」と「ふかふかとした羽の敷布」を鋭い爪と嘴で取り除き、とげが露わになって刺す巣の中で、翼を広げてその上に乗るようにしたと同様に、神様が私たちに摂理なさる時には、私たちが暮らしている「ふかふかとした巣の中の皮の覆いと羽の敷布」を取り去って、「とげの巣」にしてしまうのです。

子鷲がとげの巣の中で、とげに刺されて痛くて堪らなくなり、どうしようもなく親鷲の翼の上に飛び乗るのと同様に、こんにち神様は、私たちの「安穏で、ふかふかとした柔らかい巣」が「とげの巣」になるようにしてから、神様の翼の上に乗るように誘います。「とげの巣」の中が苦しいので、神様の翼の上に飛び乗らない人はありません。

イスラエルの民たちは、エジプトの「ゴシェンの地」と言う「安穏で、ふかふかと温かく柔らかで、素晴らしい心地の立派な巣」で暮らしていました。ところが時が至り、神様が彼らをカナンの地に移そうとなさいます。彼らが従順に従うわけがありません。エジプトで何一つ不足がない生活をしているのに、なぜ、カナンの地まで行こうとするでしょうか。

それで神様がパロ王を通して、「ふかふかとした巣の中の皮の覆いと羽の敷布」を取り去ってしまいました。彼らの生活の「巣」であるエジプトが完全に「とげの巣」になりました。イスラエルの民たちが、凄い迫害に会うようになりました。

新しいエジプトのパロ王は、倉庫の町であるピトムとラメセスを建築するために、労務係長を置いてイスラエルの民たちに苦役を課し、弾圧を加え、苛酷な労働を強要しました。聖書には、『粘土やれんがの激しい労働や、畑のあらゆる労働など、すべて、彼らに課する過酷な労働で、彼らの生活を苦しめた。』と記されています。また、エジプトの王は助産婦たちに、イスラエルの女性が男の子を分娩したら、その男の子をみな殺せ、とまで命令しました。

このような迫害の中で、イスラエルの民たちは「ほかになす術(すべ)がなく」、声を張り上げて主に呼ばわり祈りました。それで神様が、彼らに鷲の翼を広げられました。その鷲の翼が、まさに「モーセ」なのです。神様がモーセを遣わされて、イスラエルの民たちに「翼の上に乗りなさい。」と言われました。もう、エジプトには何の希望もない。とげの巣ではないか。だから主である神様が導くところに行きなさい。モーセに従ってついて来なさい…。神様はモーセを鷲の翼にして、乗りなさい、と言われたのです。

余りにも苦しく悩ましく辛かったので、イスラエルの民たちがみな立ち上がって、モーセに従いました。そうするや、神様が彼らを鷲の翼の上に乗せて、紅海を分けるなど彼らに大いなる奇しきみわざと奇蹟をほどこされました。それで彼らは、乳と蜜が流れる地に向かって前進して行きました。

しかし、鷲の巣から出てきた次には、必ず訓練をさせます。信仰の訓練、従順の訓練をさせるのです。イスラエルの民たちが、神様の権威と力の鷲の翼に乗ってエジプトから出ましたが、荒野で40年間、飛翔する訓練をさせます。神様を本当に信じ、従順に聞き従う訓練をさせますが、イスラエルの民たちは飛翔をしたがりません。彼らは最後まで、神様に抵抗し、信じず、従順に聞き従いません。

「申命記 8章 2節」に、『あなたの神、主が、この四十年の間、荒野であなたを歩ませられた全行程を覚えていなければならない。それは、あなたを苦しめて、あなたを試み、あなたがその命令を守るかどうか、あなたの心のうちにあるものを知るためであった。』と記されています。

「民数記 14章22節」には、『エジプトとこの荒野で、わたしの栄光とわたしの行なったしるしを見ながら、このように十度もわたしを試みて、わたしの声に聞き従わなかった者たちは…。』と記されてあります。

イスラエルの民たちは、飛び翔けることを拒みました。神様を信じ、従順に聞き従うことをせず、いつも、過ぎし日暮らした「エジプトの巣」を忘れず、そこに戻って行きたがりました。

それで、神様が40年の間彼らを訓練させられましたが実を結ばないので、みな自滅するようになさいました。親鷲が、子鷲たちが飛翔する練習をしようとしなかったら、そのまま落ちて死ぬようにするのと同じく、エジプトから出た最初のイスラエルの民たちがみな荒野で死にました。そして、神様はその子孫たちを訓練させて、ヨシュアとカレブを通して乳と蜜が流れる地に入るようになさったのです。




第三、私たちを摂理なさる神様

皆さん! 摂理なる神様は、皆さんと私を新しい世界に導かれる時には、必ず私たちが住んでいる巣の中の皮の覆いと羽の敷布を取り去って、「とげの巣」にします。皆さんの個人生活、家庭、事業が「とげの巣」になる時には、神様が、これからは信仰の世界に向かって出発しなさい、と言うことです。もうこれ以上ここに留まらずに、わたしの翼の上に乗りなさいと言うことです。

私は、幼い時は本当に幸福でありました。皆さんが良くご存知のように、私は"慶尚南道"の農村で生まれました。私のお祖父さんが、当時千石収穫の大農でありました。それで、「朝鮮総督府時代」に学校に通う時には、私は豊かな暮らしをする家庭、一番立派な服を着る学生の中の一人でありました。

「8・15終戦」により日本の植民地から解放された後、土地改革が実施されて、お祖父さん所有の農地が随分減りました。その上に、お父さんが国会議員に立候補して落選、財産全部を無くしました。それに加えてまた、「6・25朝鮮戦争」が勃発、パルチサン(共産遊撃隊)の跋扈により私の家はすべてを捨てて、'釜山'(Pusan)に引越ししました。それからは、家運が全く傾いてしまいました。

「6・25朝鮮戦争」の間、民族的試練と困窮のなかで、私は大量の血を吐いて倒れ、肺病3期と診断されました。私の夢は偉大な科学者か、偉大な技術者になることでありました。それで"釜山工業高等学校・機械科"に通いました。本当に熱心に勉強しました。こんにちも、その当時、熱心に勉強した記憶が鮮明に思い浮かびます。ところが、私の日々がいつの間にか「とげの巣」になりました。

神様が来られて、私を掴み上げ、「とげの巣」の中に降ろされました。肺病という「とげの巣」です。家は貧しくなり、私は肺病にかかり、もう挫折と絶望だけです。死ぬしかありませんでした。私の家門では、イエス様を信じる道がありませんですた。私たちは祖先代々仏教家門です。イエス様を信じるようになる機会は、私の家には絶対にあり得ません。ところが、とげの巣の中で「死ぬか、生きるか」の境目の時に、鷲の翼が目の前に広げられました。

私に伝道者が訪れて来たのです。その当時、私が死にかけていましたので、家門も伝統もありませんでした。ただ「生きるか、死ぬか」が問題でありました。それで、イエスでも信じてみよう…。そうして私は、鷲の翼の上に飛び乗ったのです。私はイエス・キリストを信じ、その時から、本当に縋りついて呼ばわり祈りました。

そうする中で、偶然、アメリカ人「ケン・タイス」と言う海兵隊出身の伝道師に会いました。彼が通訳を求めているので、私が通訳を志願しました。未だ肺病が治っていない時でありましたが、彼に従って全国を巡回しながら、「リバイバル聖会」の通訳を勤めました。

ある日、彼が、私を「ルイス・ビイ・リチャード」と言う、アメリカから来られた"アッセンブリーズ・オブ・ガッド"の牧師先生に紹介してくれました。その日から私は、その方が釜山(プサン)に建てた「開拓教会・純福音世界教会」に出席するようになりました。「ルイス・ビイ・リチャード」牧師先生ご夫婦が、私を非常に愛して下さり、ソウルに行って神学を学ぶようにと勧めて下さるので、上京して「純福音神学校」で勉強することになりました。

この神学校で、同期同窓生である「崔子実(チェジャシル)」牧師先生に会うようになったのです。そのとき、私の年が20歳、崔子実牧師先生がお年42歳でした。私の母親のようなご年輩でありました。当時、私が学生会長であり、崔子実牧師先生が伝道部長でしたが、私たちは毎週土曜日には、太鼓をかついで"パゴダ公園"に行って伝道しました。

意気投合した私たちは、卒業後一緒に、当時はソウル郊外であった"仏光洞(ブルクアンドン)"に出て行って教会を開拓しました。これがまさに、神様が私の巣の「皮の覆い及び羽の敷布」を取り去って、それで巣の地のとげが露わにそそり立ち、痛くて痛くて、いたたまらなくなって家門にも伝統にもない、イエス・キリストを救い主として受け入れるようになり、到底想像することもできない牧師生活に入るようにしたのです。これが、私を鷲の翼に乗せて、神様の奇しきみわざと恵みをほどこされたことなのです。

そして、教会開拓時期には、神様が空中から落とす訓練を数かぎりもなくさせました。信仰を持たせ従順に聞き従うようにするための訓練の苦しさ、辛さに涙も流しましたけども、ついに私は、信じる方法を教わり、従順に聞き従う方法を習得しました。それで神様が愛と恵みをほどこされて、41年が過ぎたこんにち、私は主のしもべとして、教会に仕えながら今日に至るようになりました。

皆さん! 私が牧会をしながら観察してみました。神様は、恵みと祝福を下さる前には必ず皆さんの「巣」を荒らされる、という事実を発見しました。皆さんを「祝福のカナンの地」に一足前進させるためには、皆さんがそんなにも拠り頼み、喜んでいる皆さんの温かい「巣」に荒荒しく飛びかかって、そこを「とげの巣」にしてしまいます。

右に動いても、左に避けても刺されて血が出る「とげの巣」にした後に、神様が、わたしを信じて従順に聞き従い、新しく出発しなさい、と招かれます。神様が、皆さんの前に翼を大きく広げて、愛と恵みが溢れる他の世界に皆さんを移して上げようとするのです。皆さんの巣が荒らされ、神様が皆さんの前に翼を広げて下さったら、その時は少しもためらわずに、神様の「信仰と従順の翼」の上に飛び乗って下さい。そうしたら、神様が皆さんを新しい世界に連れて行って下さるのです。




第四、最後の訓練・暴風雨を避ける道

親鷲は、子鷲たちが飛ぶようになり、自立するようになった後には、最後の訓練をさせる課題があります。それは、どのようにしたら暴風雨を避けるかの訓練をさせることです。鷲は、はるかに遠く離れていても暴風雨が襲って来るのを感知する知能を持っています。大暴風雨が来ると察知したら、子鷲たちを断崖の頂きに一列に並んで立つようにします。

そして、翼を広げて空中を見上げるようにします。暫くすると雷の音がひびき、稲妻が天地を裂きます。周囲が暗くなりながら凄い雨が降り始め、強い風が吹いて来て、じっとしていることができなくなる瞬間、親鷲が「さ、足を離せっ!」と掛け声をかけます。強風に広げている翼が吹かれ、子鷲たちは一直線に空中に吹き上げられます。瞬く間に、親鷲と子鷲たちは編隊を組んで雲の上を飛び翔けるようになります。

雲の上の空には、太陽が照り輝いています。はるかの雲の下では雷雨が凄まじく、洪水になり、橋梁が崩れ、家屋が水に押し流される巨大な災難に見舞われていますが、親鷲夫婦と子鷲たちは、その暴風雨とは何の関係もなく、編隊を組んでゆうゆうと雲の上を幸福そうに飛んで行きます。この暴風雨を避ける最後の訓練をさせた後に、親鷲夫婦は、子鷲たちの将来を祝福して上げながら離れ去って行くのです。

私たちの親鷲イエス・キリストは、皆さんと私を色々と訓練させて下さいましたが、最後のもう一つの訓練が残っています。この世に近づいて来る患難をどのようにして避け、そして私たちが神様の前に無事に集まるようになれるか、これを訓練させるのです。こんにち私たちがこの世を見渡すとき、暴風雨が近づいて来るしるしが数多く見えます。

大患難が、私たちに近づいて来るのです。もう、暫くして近づいて来るこの患難を避けて、私たちが神様の前に立つことができるようにするために、いま神様が私たちに御言葉と聖霊で充満になるようにしようとしておられるのです。この世の最後の断崖の頂きに立たせて、私たちが心を尽くし、思いを尽くし、まことを尽くして、神様を愛し、頭を上げて神様を見上げながら暮すようにして下さるのです。

この世には、戦争や戦争の噂がたちます。飢饉と地震と疫病が全世界に起こります。人種掃除のための戦争や色々な理念の闘争によって、数多くの血の流れがあるようになります。世はますます暮らし難くなります。皆さんも、最近ご覧なさったことです。食べる物がありません。"ダイオキシン"波動があって、もう牛肉も豚肉も食べることができず、コカ・コーラも飲むことができません。すべての飲食物が汚染されています。

もう世の中には、最後の暴風雨が押し寄せて来るようになります。もう暫くしたら、ヨーロッパ連合が世界最大の強大国になります。そして、そのヨーロッパ連合が、瞬く間に全世界を経済的に、政治的に支配するようになるのです。そうなってから、イスラエルと七年の契約を結び、その後から本格的に、この世には大患難が押し寄せて来るのです。

そのような患難が近づいて来る前に、主は、私たちが頭を上げて天を見上げ、患難の大暴風が吹いて来たら、その暴風に乗って皆が天の御国に昇ってくるようになさるのです。『主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、次に、生き残っている私たちが、たちまち彼らといっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。』

この世には大患難が起こって、国と国が戦争し、民族が民族に対抗して立ち上がり、凄絶な挫折と絶望と死があるときに、私たち鷲の群れは、主がおられる雲の上の天に集まります。この世に死があるとき、鷲であるクリスチャンたちは主に従って、「暴風雨」を避けて天に昇り、主と共に七年間の婚宴に同席します。しかしこの世には、七年間の患難があるのです。

七年間の患難が終わった後には、主と共に私たちはこの世に降臨して、この世のすべての悪霊とその追従者たちを滅ぼし、主は「千年王国」を建てられるのです。千年の間、傷も害もなく、飢饉も疫病もなく、戦争も死もありません。神様が千年の楽園をこの世に建てられ、その以後には、新しい天と新しい地、永遠無窮の世界を建てられるのです。

私たちの神様は、鷲がその雛たちを、「とげの巣」の中を皮で覆い、その上に柔らかい鳥の羽を敷いて育てるのと同じく、皆さんと私に、たましいが幸いを得ているようにすべての点でも幸いを得、健康で、いのちを豊かに得るように懐に抱いて下さり、こまかいことまで顧みて下さいますが、皆さんの信仰が1段階成長して、神様がもっと祝福して上げ、もっと大きく広いところに移して上げようとなさる時には、皆さんの環境を「とげの巣」にすると言う事を忘れてはなりません。

神様は、皮の覆いと羽の敷布を取り除いて皆さんの環境を「とげの巣」にし、身動きすればする程、四方八方からとげに刺されて苦しむようになさった後に、「わたしの翼の上に乗りなさい。」と言われます。神様の目標が現われます。伝道者が訪れて来ます。神様の導きが来ます。その時には、神様の翼の上に飛び乗らなければなりません。

また、こんにち、イエス様を信じない数多くの人たちを信仰に入るようにするために、神様がその人たちの「巣」を荒らされます。そうして「とげの巣」にしてしまいます。職場がなくなり、病気にかかり、家庭が不幸になり、苦しみが見舞い、「とげの巣」になった時、神様が目の前に翼を広げて見せます。伝道者を遣わして「イエスを信じて救われなさい。」「悔い改めて救いを受けなさい。」「わたしの翼の上に乗りなさい。」と言われるのです。

その時、「とげの巣」を蹴って立ち上がり、イエス様を信じ、神様の翼の上に飛び乗らなければなりません。そうしたら、神様が新しい世界に導いて下さいます。お恵みの世界、祝福の世界、愛の世界…、新しい世界に神様が連れて行って下さるのです。

主は、いつも私たちを栄光から栄光へと導いて下さりながらも、絶えず訓練をさせます。落下する訓練をさせます。試練と患難を通して、皆さんと私が心から主を信じ従順に聞き従うようにする、落下する訓練をさせて、信仰と従順の翼を持って飛翔することがでるようにして下さるのです。そうして主と共に同行し、その日が来る前に主は私たちを連れて空中に昇られ、七年の患難を避け、主と共に婚宴を開き、主の賜物に与からせてからは、主と共にこの世に降りて来るようにして下さるのです。

私たちの親鷲イエス・キリストは、今日も、皆さんと私と一緒にここに来ておられます。皆さんと私と共に勝利しておられるのです。ある人の環境が「とげの巣」になりました。ある人たちは、信仰を持って鷲の翼の上に飛び乗りました。ある人は新しい世界に到着して、主と共に新しい人生の中で、新しい楽しみを享受しながら暮らします。私たちの親鷲は、いつも私たちをこのように訓練させてから、私たちを永遠の天国に連れて行って下さるのです。




お祈り

聖く、愛であられる、我が父なる神様! 私たちは、親鷲が雛鷲を養育するように、私たちの親鷲であられるイエス・キリストが私たちを顧みて下さり、育てて下さることに感謝します。

全知全能であられる天のお父さま! 私たちが皆、親鷲に従って「とげの巣」から出て参り、親鷲の翼の上に信仰と従順を持って飛び乗り、主に同行することができるように助けて下さい。私たちが古い巣の中にうずくまって悔い改めず、主を信じず、そのままこの世に残っていようと足掻くことがないように導いて下さい。

主である我が神様! 主が私たちにより良い明日を与えるために、もっと大きく広く恵まれた世界で暮らして行くようにするために、私たちを現在の「とげの巣」から出て来るようにして下さって有り難うございます。我らの父なる天の神様! イスラエルの民たちをエジプトの「とげの巣」の中から出るようにして下さったのと同じく、私たちが不信仰の「とげの巣」の中から出られるように助けて下さい。

愛であられる、我が父なる神様! 全人類が失敗と失望のこの世の「とげの巣」から出て、イエス様の翼の上に飛び乗るようにして下さい。そしてみんなが、イエス様と共に飛翔するように助けて下さい。みんなが、イエス様と一緒に飲み食いしながら生きて行けるように導いて下さい。最後には、みんながイエス様と一緒に天国で暮せるように助けて下さい。私たちの主イエス様の御名によってお祈り申し上げます。アーメン!