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一つの口と二つの耳

 



紀平正幸氏の「話を聞けない人が増えた」と題したコラムがあった。


近ごろ、人の話が聞けない人が多くなっている。本人は聞いているつもりでも、結果的に話を遮り、口を挟んだり、相づちで話を促せなかったりしている。

「話を聞いているとなんとなく結論が見えて、つい半分くらいのところで、自分の考えをしゃべりだしてしまう」という人が多い。熟年離婚の原因にも「話が聞いてもらえない不満」はあるようだ。

親子間でも、「家族がまじめに話を聞いてくれない」と不満を示す子どもが多い。なかには「なぜお父さんとお母さんはケンカするの?」と聞いても「お前は勉強しなさい」といった的外れな対応をするケースもあるという。

神様は人を創るとき、二つの耳と一つの口を与えられた。それは二つを聞いて一つを語りなさいと言う意味である。

人は真剣に聞いてくれる人に、悩みや問題を語ることによって、自らそれを解決して行きます。これは神様からの賜物です。

「そうでしたか」「なるほど」「うん、うん」「よかったね」「いやあ、大変でしたね」。聞く人の相手の立場になった相づちや態度で、心の荷が希望に変わって行きます。

紀平氏も次のように指摘している。効率化や合理化が求められている時代なので、すぐに答えを出してしまう傾向があるのではないだろうか。

少子化やゲーム機の普及なども人の話を聴けなくする原因となる。兄弟でおやつを分ける機会が減ったため、相手の立場で考える力が低下している。

遊びながら相手の状況を察するトランプのババ抜きのような遊びも少なくなっている。このため、会話でも相手の気持ちを理解しながら聞くことが苦手になっている。

聞き手が問題解決の答えを与えても、今度はそれがまた別の重荷になってしまいます。自ら語り、自らが解決する処へ導く最良の方法は、しっかり相手の話を聞くところにあるようです。






 



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